「Pixel Press」のクリエイターのRobin Rath氏もそんな1人。熱心に遊んだゲームを、自分でも作ってみたいと思ったものの、「ゲームを作る」という行為は、複雑なコーディング知識を身につける必要がある長い道のり。Rath氏はそんな体験を踏まえて、子どもをはじめどんな年代でも、鉛筆と消しゴム、グラフ用紙、そしてiPadかPhoneがあれば、マリオのようなゲームを作成できるプラットフォームの開発を考えたという。
「Pixel Press」では、ゲームマップを作成するための専用の用紙が必要だが、このフォーマットはプリントアウトして簡単に入手することができる。ゲームを作成するユーザーは、一定の様式に則りながら、手書きで用紙内に障害物や罠などの地形を書き込んでいく。ゴールまで全部で5つのフロアーがあり、段差を設けたり、“落とし穴”や“動く床”を設置するなど、自分がイメージするマップを完成させる。
この“完成したマップ”をiPadなどのカメラで撮影すると、独自の“オブジェクト認識エンジン”が描かれた手書きのマップを認識し、電子データのグラフィック要素として変換する。ユーザーは、電子データに置き換えられたゲームマップの動作テストをしたり、ゲームの主人公のグラフィックを決めたり、マップのスキンやカラーを調整するなどして、ゲームに改良を加え、クオリティを磨き上げてゲーム制作を完了させる。出来上がったゲームは、「Pixel Press」内で公開することができ、他のユーザーが作成したゲームを自分でもプレイしてみたり、プレイタイムなどのランキングを公表して競い合ったりすることができる。
「コーディングの知識が一切不要」で、アクションゲームが作成できるという画期的なプラットフォーム「Pixel Press」は、現在Kickstarterで10万ドルの資金調達中。絵が下手な人の手書きマップでも対応できるように、“認識エンジン”のさらなる改良を目指しているという。
Pixel Press