これは日本のみならず、世界各国共通の問題だ。この状態が続けば、物流そのものが崩れ、消費者の生活に大きな影響を及ぼしかねない。
・ドライバーセンターから遠隔操作する完全無人の輸送トラック
これを解決すべく、いち早く行動を起こしたのがスウェーデン。自動輸送事業を手がけるEINRIDEという会社が、ドライバーレス輸送トラックの開発計画を発表。「T-pods」と命名されたそのトラックは、遠隔操作によって完全無人で物を運ぶことができるのだという。
車体は、ガソリンを使わない電気自動車。しかも、ガソリンを使わないカーボンニュートラル方式を採用。有害物質を排出しない、環境に優しい車両になるとのこと。人間が乗る運転席はなく、最初から無人を想定してデザインされている。これを操作するのが、専用のドライバーセンター。ここが司令塔となり、複数のトラックを同時に管理していく。
・2020年までに200台の車両配置を予定
「T-pods」開発計画にあたって、EINRIDEが掲げているビジョンは3つ。1つは環境の保護。これは車体を見れば、明らかだ。2つ目はコストの削減。人手不足に左右されず、業界に依存しない独自のサプライチェーンソリューションを構築していく。3つ目は労働者の賃金水準引き上げ。遠隔運転のためのドライバーセンターを設けることで、業界水準を改善し、新たな雇用の創出をめざす。
Einrideでは2020年までに、スウェーデン全域で200台の「T-pods」配置を予定。すでに、目標の60%の契約を獲得しているそうだ。物流問題の新たな解決策になるか、今後の動向に注目したい。
T-pods/Einride