そんなランニングをもっと楽しくするのが、この「Runtrip」だ。世界中のランナーが、自分の地元や旅先で見つけたお気に入りの道を投稿。走りたくなる道と、一緒に走る仲間に出会えるランナー必見のサービスだ。
ウェブ展開に続いて、先月末に待望のiOSアプリをリリース。ラントリップ代表取締役、大森 英一郎(おおもり えいいちろう)氏に、早速詳しい話を聞いた。(※参考資料:笹川スポーツ財団・成人のジョギング・ランニング実施率年1回以上実施率の推移)
・走行中に必要なさまざまな情報を提供
Q1:まずはさかのぼって、「Runtrip」提供のきっかけからお聞かせください。
私たちは、「Runtrip」というカルチャーの普及によって、ランニングをクールなアクティビティに変え、世界中の道を地域資源に変えるということを、ビジョンに掲げて活動しています。
「Runtrip」とは、ちょうどサーファーがいい波を求めてサーフトリップに行くように、ランナーが地域のいい道を走りに行くようなカルチャーを指した造語です。そんなカルチャーを普及するために、世界中のランナーが、自分たちの自慢の道を投稿しあえるサービスを作りました。
Q2:今回リリースされたiOSアプリの詳細について、教えてください。ウェブサービスとの違いがありましたら、そちらも併せてお聞かせください。
このアプリでは、さまざまなシチュエーションやエリア、信号機や街灯の有無、発着点にシャワーやトイレがあるかといった情報から、「走りたくなる道」を探すことができます。
コース情報には、複数の画像や、実際にどこを走るかといったルートデータ、着替え場所として使える温浴施設や、ロッカーの場所などを閲覧できるようになっています。
行きたい道が見つかったら、「行きたいボタン」を押してマイページにストックすることも可能です。アプリには、その道を実際にナビゲーションしたり、走った距離やペースを記録する機能も付いています。
・ランニングにありがちなマンネリ化を払拭
Q3:先行してウェブで展開されていたわけですが、実際のユーザーからの反響は、いかがなものでしょうか。
ユーザーの皆さまからは、非常に高い共感の声をいただいています。どうしてもマンネリ化してしまうランニングですが、「いつもと違うコースを走るだけで、新鮮さや思いもよらない発見がある」、「出張先などで知らない道を走るときに、役に立っている」といった声が多いです。
もともと、どちらかと言えば、ビギナーランナーの方をターゲットにしていたのですが、週に数回走るような習熟度の高いランナーの方々にも、熱心にご利用いただいています。
Q4:今後の展開について、教えてください。
いくつか段階があるのですが、直近ではアプリからもコースの投稿ができるようにして、投稿のハードルを、どんどん下げていこうと思っています。
また、現在の「ロケーションの提案」に加えて、「コミュニティの提案」にも着手する予定で、そこはまず、イベント事業からスタートしていきます。これはゴールのパーティー会場をめざして、各自がアプリ片手に、自由なコースを走るという競争が生まれない設計になっていて、ゴールの感動を共有する新しいコンセプトのランイベントです。
最終的には、ロケーションとコミュニティの提案を通じて、もっとライフスタイルにランニングが根付いた世の中を作っていきたい、と思っています。
気温も上がり、日照時間も伸びてくる初夏。何か運動を始めるには、もってこいの時季だ。まずは、アプリをダウンロード。みんなの意見を参考に、“楽しいランニング”を満喫してみてはいかがだろうか。(取材・文 乾 雅美)
Runtrip- 走りたくなる道と仲間に出会える GPSランニングアプリ