そのうち、一日1.25ドル(約138円)未満で生活する人口の割合が54.4%にのぼるナイジェリアは、低所得食糧不足国(LIFDC)のひとつで、1,300万人もの人々が、慢性的な飢餓状態にある。
・余剰食料を必要な人々へ届けるナイジェリアのプラットフォーム
ナイジェリア出身のソフトウェアエンジニアであるオスカー・エクポニモ(Oscar Ekponimo)氏は、ナイジェリア南西端のラゴスで、余剰食料を有するスーパーや食材店と非営利団体やチャリティをつなぐウェブプラットフォーム「Chowberry」を開設した。
非営利団体やチャリティは、「Chowberry」に会員登録すると、提携するスーパーや食材店にある消費期限間近の食品をデータベースで検索し、注文できる仕組み。
オンラインで決済されると、ショートメッセージサービス(SMS)を通じてコードが配信され、店頭でこのコードを示し、商品を引き取る流れとなっており、非営利団体やチャリティを通じて、食料を必要とする人々に届けられている。
・余剰食料を有効活用し、飢餓で苦しむ人々を救う
エクポニモ氏は、「Chowberry」の開設に先立ち、ラゴスと首都アブジャの小売店20店舗を対象に3ヶ月間のパイロットプログラムを実施し、150名の子どもたちに食料を提供した。
食料廃棄量を削減し、余剰食料を生活困窮者に届けるプラットフォームとしては、米ニューヨークの「Transfernation」やアイルランドの「FoodCloud」など、近年、先進国を中心に広がっているが、「Chowberry」は、この仕組みを、より多くの人々が飢餓で苦しむ発展途上国に導入している点が秀逸だ。
Chowberry