今までもビール醸造キットや、ゴツゴツとした機械を使ったビール醸造機というのは売られていたが、作業が面倒であったり、時間がかかりすぎたり、値段が高すぎたりと、自分でビールを作るというのはなかなかハードルが高かった。しかしこれからはもう少し気軽に自家製ビールを楽しめるようになるかもしれない。
そこで簡単にビールの醸造、発酵ができるビールメーカー「Pico C」の登場だ。
・全体の製造プロセスはたったの1週間〜2週間
Pico Cでの醸造は、麦芽やホップといった材料がすでにブレンドされている専用パックを機械にセットし、水を注ぎ、ダイヤルで苦みやアルコール度数を自分好みに調整してスイッチを押すだけだ。専用パックから醸造されたビールがあふれ出す様はまるでコーヒーのようである。
そして約2時間待ち、醸造完了したビールを専用の「KEG(樽)」に移しかえ、発酵成分を添加して最低1週間待てばビールが完成する。樽の中で発酵しているビールの状況データは専用アプリを通してリアルタイムで確認もでき、少しずつ「飲めるビール」に変化していく過程もまた趣があって良いではないか。
・キッチンに置けるコンパクトさ
さらにこの機械のサイズも高さ約40cm、幅30cm、奥行き35cmとコンパクト。これならコーヒーメーカーのようにキッチンに置いておいても邪魔にならないだろう。
もはや広い場所で、複雑な工程とパーツを用いてビールを作る必要はないのだ。ビールのテイストも、メーカーが提携している豊富なブルワリーが提供するビールリストから選べるため、自分好みのビールを自由に選べる点も嬉しい。
Pico Cは2017年5月13日までKickstarterにて出資を募っているが、キャンペーン開始からたったの8時間で出資金額を調達してしまったほどの注目度だ。今なら1台329ドル(約3万6500円)で、日本への発送は別途169ドル(約1万8000円)の発送料がかかる。
日本では免許がなくては1%以上のアルコールを作ることが許可されていないが、醸造家にとっては目から鱗のプロダクトといえるだろう。
Pico C/Kickstarter