車として地上を走り、そしてドローンとして空も飛ぶ。と書くと、SF映画にでも出てきそうだが、あながちフィクションではなくなりそうだ。
航空機メーカーのエアバスは、このほどイタリア・ジェノバ開幕したモーターショーでコンセプトカー「Pop.up」をお披露目した。必要に応じて道路を走ったり空を飛んだりと、渋滞問題に悩む都市部で活躍しそうだ。
・車台が外れる!
Pop.upは着脱式の車台の上に、乗車スペースとなるカプセルが付いているデザイン。カプセルの屋根部分には回転翼がくる。
カプセル内には2座席あり、充電式のバッテリーで車としては約100キロ走ることが可能。そして、ドローンとしてと飛ぶときには車台が外れ、回転翼で宙に浮かぶ仕組みだ。
・目的地まで自動操縦
公開された動画や写真をみると、客はアプリで利用を予約する。アプリには、目的地まで最速で移動できる自分1人で利用するモード、他の乗客とライドシェアするモードなどが用意されている。
そして、好みのモードを選ぶと、どこで車とドローンが切り替わるかといった行程やピックアップ時刻などが表示される。あとは指定された場所で乗車すると、Pop.upが陸も空も自動操縦し、目的地まで連れて行ってくれる。
・渋滞対策に一役?
つまり、Pop.upのコンセプトは、渋滞問題を抱える都市部で使えるオンデマンド移動ツール。現実問題として、Pop.upの車台置き場の整備といった課題はあるが、自動運転の空飛ぶタクシープロジェクトも進めているエアバスだけに、実用化はそう遠くないのかもしれない。
Pop.upは9日から一般公開される。