そこで、シカゴにあるブティックたちが結集して作り上げたのが「Walkby」というアプリだ。シカゴ市内の180のブティックが参画している「Walkby」は、顧客ユーザーと、ファッションアイテムを提供する店側とを結びつける、コミュニティでありプラットフォームである。それぞれのブティックから集められたファッションアイテムのデータベースをもとに、顧客ユーザーはお気に入りのワンピースや靴などを、街歩きをしながら各ブティックをのぞく感覚でチェックしたり、お気に入りアイテムを保存することができる。もちろん、セール情報などもキャッチすることが可能だ。
気に入ったアイテムは即座にオンラインで購入することもできるし、来店予約をして試着に行くこともできる。また、顧客は「赤いワンピースの4号サイズが欲しい」「黒革の靴が欲しい」といったリクエストを直接店に送ることもできる。地元ブティックでの買い物は、顧客にとって気心の知れたやり取り、安心して買い物ができる点がよいところだが、「Walkby」ではこの小規模店ならではの良さを大切にし、コミュニティという場としての役割も果たしているようだ。
また店側としては、「Walkby」のネットワークに参加することで、ユーザーからのリクエストにネットワーク全体で対応できるようになり、たとえば「shift dressが欲しい」という希望が入ると、店の在庫で該当する商品をもっている場合、アラートが届くようになっている。それぞれの店はアイテムの写真を撮影し、ネットワークに投稿をすると、リクエストを送ったユーザーの元に、該当アイテムの一覧が届く。ユーザーは、その中から気に入ったアイテムを選んで買い物ができるという流れ。
Walkby