「VR元年」と呼ばれた2016年以降も技術の加速は止まらない。Oclus Rift、HTC Vive、PlayStation VRと、仮想現実空間を楽しむデバイスは次々に発売されるものの、VR内での文字入力に関しては入力方法がまだ確立されていない。
そこで、VR上でも効率的かつ簡単に文字入力ができるVRキーボードが開発された。それが先日GitHubにてJonathan Ravaszという開発者が公開した「Punch Keyboard」だ。
・スマホのタイピングを演出
本VRキーボードは、VR付属のコントローラーを使う。スマホの仮想キーボードを親指でタイピングしている瞬間を連想してほしい。
PCのキーボードとは違い、私たちはスマホを使う際両手の親指でタイピングをしていることが多い。この原理をVR空間にも応用させたのがこのPunch Keyboardなのだ。
片手で握ったコントローラーが親指になったようなイメージで、まるでスマホのキーボードをタイピングしているような感覚で素早く文字入力が可能。キーボードの配列は「QWERTY」だ。
・自動修正、予測変換もあり
ただ早くタイピングできるだけでなく、本キーボードには誤入力を修正する自動修正機能や、予測変換機能も搭載されている。現在キーボードは掲示板サイトReddit内での会話を集積したコーパスを元に設計されているが、今後会話トピックによってこのコーパスを変換することもできるようになるという。
例えば映画の話題に合わせた自動修正機能や、ゲームの話題に合わせた予測変換機能などが自由に使い分けられるというわけだ。これでより早く円滑にタイピングができるようになるのだ。
本キーボードは現在GitHubにて一般公開されているため、無料でダウンロードができる。親指でしかタイピングが行えないという点は改善が必要だが、今後このVRキーボードがVR界のデフォルトキーボードになる可能性もあるかもしれない。
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