Appleは22日、米国カリフォルニア州に建設中のキャンパスと呼ぶ新社屋「Apple Park」への移転を4月から開始すると発表した。
スティーブ・ジョブズにちなんだシアターが敷地内の最も高い丘の上にそびえるほか、建物に世界最大の曲面ガラスを採用したり、電力には100%再生可能エネルギーを活用したりするなど、随所にAppleらしさが光る。
・電力は全て再生可能エネルギー
新社屋の建設は夏まで続けられる。移転も半年以上かけて行われ、最終的にはここで従業員1万2000人が働くことになる。
Apple Park の敷地面積は175エーカー(約70万8200平方メートル)と広大だ。中でもひときわ目をひくのがメーンとなる社屋。リング状のデザインで、曲面ガラスに覆われる。世界で最もエネルギー効率の高い建物なのだという。
屋上には17メガワットものソーラーパネルを設置し、電力は全て再生可能エネルギーで賄われる。加えて、建物は自然換気型となっていて1年のうち9カ月は暖房・冷房が不要とのこと。
・シアターは今年後半オープン
スティーブ・ジョブズなしにAppleを語ることはできないが、この新キャンパスの目玉がスティーブ・ジョブズシアター。同氏に敬意を表し、シアターはキャンパス内を見渡させるところに配置された。
シアターは全1000席。高さ20フィート(約6メートル)のガラスシリンダー状デザインが美しい。こちらは今年後半にオープン予定だ。
・インスピレーションが湧く場所⁉︎
建物に最先端テクノロジーを活用する一方で、建物の周りには樹木が配置されるなど自然との調和にも配慮している。ウォーキング・ランニングコースなども設けられ、果樹園や牧草地、池まである。
こうした自然豊かな環境や最先端の建物について、ティム・クックCEOは「インスピレーションが湧くようにデザインされている」とコメントしている。
確かに、公表された写真やビデオは、ここで新たなイノベーションが生み出されそう、と思わせる。この新社屋、基本的にはもちろんApple従業員のためのもの。しかし、Apple Storeやカフェを備えたビジターセンターも併設されるので、Appleファンなら一度は訪れたいところになりそうだ。