インテリアコーディネートショップ「STYLICS(スタイリクス)」では、いち早くショッピング用にVRを導入。リアルな状況で家具の配置や大きさをシミュレートし、失敗のない部屋作りをめざすという。
提供元は、メディアのインテリア特集でも大注目のフォー・ディー・コーポレーション。常に新しいことにチャレンジし続ける代表取締役の小幡 毅(こばた つよし)氏に、話を聞いた。
・部屋のイメージがリアルにわかる!
Q1:まずは、VRショッピングサービスを提供するに至ったきっかけから、お聞かせください。
以前より3Dシミュレーションは行っており、家具の購入前にお部屋に入ったイメージが湧きやすいと好評でした。一方、やはりディスプレイで見るより、VRでお部屋を歩いて体感するほうが、お客さまの納得感も高まるのでは、と思ってもいました。
しかし、座った状態でなおかつ手動操作での移動では、十分な体感を得られません。そんな折、足で歩いて回れるシステムができ、試してみたときにそこにいる感じが期待通りだったので、実用性があると判断して提供を開始しました。
Q2:これから利用する人のために、サービスの詳細について教えてください。
「STYLICS」では、ライフスタイルに合ったお部屋作りのため、3Dシミュレーションツールでレイアウトやカラーコーディネート等を行った上で、商品を選んでいきます。VRサービスは商品が決定し、申し込まれた段階で、ご要望に応じて提供しています。
店舗内には専用ルームが確保され、ご相談時に作成した3Dシミュレーションのデータが、VRのシステムとつながっています。専用ゴーグルで仮想空間に、パソコンの画面上で見ていた新居のお部屋を再現し、検討している家具・インテリアも配置されています。そして、その中を実際に歩いて、さまざまな角度から眺めて回ることで、選んだアイテムが実際にお部屋に入ったらどんな感じになるのか、体感的にイメージをつかむことができます。
・想像と現実のギャップを解消
Q3:本サービスを利用することで、ユーザーはどのようなメリットを得るのでしょうか。
3Dシミュレーションでデザインしたレイアウトやカラーコーディネート、ソファやテーブルなど具体的なアイテムを実物大で見られるようになります。
「サイズ感が体感でわかる」「通路幅や距離などが歩いて確認できる」(中略)といった効果があり、選んだ家具をお部屋に置いたらどんな感じになるか、体感的にイメージをつかむことが可能です。その結果、実際に置いてみたら思ったより大きかったとか、逆に小さかったというような、想像と実物のギャップがなくなります。
Q4:今後の展開について、教えてください。
弊社で運営している、不動産情報サイトから間取り図を取り込み、簡単に家具レイアウトができるツール「スタイルボード 」で、VRを使った物件の住みやすさ比較ができるサービスを展開します。
(ここでは)自分自身でレイアウトした2次元の間取り図を元に、データを3次元化した上でVR上に再現し、その物件に自分の持っている家具を入れて暮らしたらどんな感じになるかを、仮想空間内の部屋の中を歩いて体感できます。
また、リフォームや注文住宅、新築マンションを事業とするビルダーやデベロッパー、販売会社の方々に対し、VRサービスの提供サポートも行っていくつもりです。
洋服と同じように、気軽な“お試し”を実現した本サービス。ショッピング新時代の幕開けを、実感している。これを機に、あらゆるジャンルへの波及を期待したい。(取材・文 乾 雅美)
STYLICS/インテリアVRサービス