スマホのカメラをかざして皮膚がんかどうかを確かめられる時代が間もなくきそうだ。
米国のスタンフォード大学はこのほど、人工知能を活用して皮膚がんを写真で識別するアルゴリズムを構築したと専門誌「Nature」に発表した。
このアルゴリズムによる診断の精度は医師並みだという。
・写真13万枚を見せて“学習”
この研究で構築された「Convolutional neutral network(CNN)」は、画像128万枚を学習したGoogleのディープラーニングをベースにしている。これに、皮膚に関する約2000種類の病気の13万枚近い症例写真を“学習”させた。
その結果、医師の診断並みの精度であることが確かめられた。
・診断の精度は91%以上
具体的には、皮膚がんと診断されたカルチノーマ(上皮組織から生まれたがん)、メラノーマ(悪性黒色腫)の写真を、実際に医師21人にも見せてそれぞれの分類を判定してもらった。
すると、その結果はアルゴリズムによるものと91%以上一致した。
・スマホへの応用も
今回構築したアルゴリズムはコンピューター用だが、スマホでも使えるようにすることを視野に入れているとのこと。
まずスマホで気になる部分の写真を撮り、疑わしければ受診して生検などを受ける-。人工知能で皮膚がんを早期発見できる時代はすぐそこまできているようだ。