従来、プラスチック製のシールが商品ラベルとして幅広く利用されてきたが、環境負荷が低く、省資源化にもつながる次世代の表示ラベル技術が、いよいよ実用化されようとしている。
・レーザーで“刻印”し、商品ラベルに
オランダのオーガニック青果物流通大手「Eosta」は、2017年1月、スウェーデンのスーパーマーケットチェーン「ICA」と提携し、スペイン企業「LaserFood」のレーザーマーキング技術を活用した表示ラベル「Natural Branding」の導入に着手した。
「Natural Branding」は、野菜や果物の皮にレーザー光を照射し、色素を取り除くことで、商品名や原産地などを表示する仕組み。
これによって青果物の鮮度や品質が損なわれることはなく、この処理に必要なエネルギー量は、従来のシールラベルのわずか1%未満だ。
また、シールラベルと異なり、商品ラベルが剥がれることもなく、読みやすいという。
・商品表示もエコロジー重視の時代へ!?
「ICA」では、まず、「Eosta」から調達するアボカドとサツマイモを対象に、「Natural Branding」による商品表示をスタート。
2015年の販売実績をベースとすると、アボカドだけで、幅30センチ、長さ217キロメートルに相当するプラスチックフィルムの消費を削減できる。
「Natural Branding」のように、糊やフィルム、インクなどを一切使わず、エコな表示ラベルは、他の青果物でも広く活用できそうだ。
Eosta