・消費者が集まり、上質な牛を“共同購入”するプラットフォーム
米シアトルで2015年に創設された「Crowd Cow(クラウド・カウ)」は、“グラスフェッド牛”と呼ばれる牧草のみで飼育された上質な牛に特化し、消費者と畜産農家を直接つなぐオンラインプラットフォーム。
牛肉の購入を希望する消費者をオンラインで募り、期限までに発注数が目標に達したら、牛を丸ごと畜産農家から買い付け、発注者にそれぞれ配分する流れだ。
「Crowd Cow」は、現在、カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州など、米国15州4,746市町を対象エリアとして展開。
通常、牛一頭を50名程度の消費者で分け合い、急速冷凍され、部位に応じて適切に包装された牛肉が、それぞれの配送先に届けられる。
・グラスフェッド牛への需要の高まり
市場調査会社ニールセン(Neisen)によると、グラスフェッド牛の割合は、2015年時点で、肉用牛市場全体のわずか1.4%にすぎないものの、その生産量は、2014年に比べて、約40%拡大。
「Crowd Cow」が、受注の処理、代金の決済、食肉の配送といったオペレーションを効率化し、販路拡大やマーケティングの役割をも担うことで、畜産農家は、牛の飼育に注力することができる。
これによって、グラスフェッド牛の市場への供給量を増やすことにもつながるだろう。
Crowd Cow