携帯電話の普及に伴って、モバイルマネー市場も拡大。
市場調査会社「MarketsandMarkets」は、2015年時点で27億3,000万ドル(約3140億円)規模となっているアフリカのモバイルマネー市場が、年率39.2%で成長し、2020年までに142億7,000万ドル(約1兆6500億円)に達すると予測している。
・農家とバイヤーをつなぐモバイル決済サービスがケニアで始動
国際的なクレジットカードブランド「マスターカード」は、農家と小売業者をつなぐモバイル決済サービス「2Kuze」をケニアで開設した。
アフリカでは、1〜2エーカー(0.4〜0.8ヘクタール)の農地を有する小規模農家が農家全体の8割を占めており、従来は、農家が遠方の市場に農作物を持ち込み、仲買人に売り渡す流れとなっていた。
「2Kuze」では、小売業者などのバイヤーが携帯電話やスマートフォンを使って農家に発注すると、農作物が仲介人を通じてバイヤーに届けられ、代金がモバイル決済される仕組み。農家の日常業務を効率化し、決済スピードを早めるのが狙いだ。
現在、非営利団体「カフェ・ダイレクト生産者基金(Cafédirect Producers Foundation)」に参加するケニアの農家2,000軒が、このサービスを利用している。
・アフリカでの農作物のサプライチェーンを効率化
「2KUZE」は、モバイルテクノロジーを活用し、農作物のサプライチェーンにかかわる取引をよりシンプルかつ安全にするソリューション。
今後は、ケニアのみならず、ウガンダ、タンザニアといった他のアフリカ諸国にも展開していく方針だ。
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