そうした思いに応えるデバイスが開発された。イスラエルのスタートアップが手がけた「ELLI・Q」。「子どもから写真が届きました。見ますか?」「ヨガの時間ですよ」などと話しかけ、高齢者の日常生活をサポートする。
・やり取りは音声で
ELLI・Qは2つのデバイスで構成される。1つはユーザーとやり取りをするロボット。もう1つは写真などを表示するディスプレイだ。
デバイスといっても、高齢者がメカ関係は得意でないことは織り込み済みで、ELLI・Qとのやり取りは音声で行う。
・人工知能を搭載
例えば、家族から端末に写真が送られてくると、ELLI・Qは「写真が届きました。見ますか?」と尋ねる。それに対し、ユーザーは「そうね、見たいわ」と答えればディスプレイに写真が表示される。
また、ELLI・Qは人工知能を搭載しているので、ユーザーが写真を見た後に「メッセージを送りますか?」とも聞いてくれる。そして、ユーザーはただメッセージを話すだけで、ELLI・Qが録音して送信してくれるのだ。
・ユーザーの好みや動向を学習
コミュニケーションをサポートするだけだけなく、ELLI・Qはユーザーの暮らしもケアする。薬の服用時間をリマインドしたり、テレビの視聴時間が長いようだと「散歩してみてはいかが」などとアドバイスしたり。
そのほか、音楽やオーディオブック、ポッドキャストを提案したりもする。使えば使うほどにユーザーの好みや習慣を学習していくので、次第にやり取りが“あうんの呼吸”になることが期待できる。
・ウェイティングリストに登録可能
一人で自立した生活を送りたいと思っても、加齢とともに誰でも忘れっぽくなったり、つい引きこもりがちになったりするもの。
そんなとき、「子どもと同居する」「施設に入る」のではなく、マシーンにアシストしてもらいながら自宅で暮らす、というのはこれからの時代、有力な選択肢になりそうだ。
ELLI・Qの発売時期や価格については公表されていないが、現在サイトでウェイティングリスト登録を受け付けている。
ELLI・Q
https://youtu.be/URcuVfzwB4g