そこでフランスのスタートアップ「Plum labs」が開発したのは、携帯タイプの大気モニター「Flow」。どのような有害物質がどれくらい大気に含まれているかをリアルタイムに把握でき、汚染されたエリアの回避にも役立てられるというものだ。
・PM2.5や二酸化窒素をモニター
Flowは、専用アプリとセットで使う。モニターデバイスにはいくつもの小さな穴があいていて、そこから空気を取り込み、センサーで分析される。
チェックできる項目は、中国からの流入が日本でも問題になっている粒子状物質(PM2.5)に加え、二酸化窒素、オゾン、揮発性有機化合物など。
データはアプリ(iOS、Android)に送られ、ユーザーはそこで汚染状況をできる仕組みだ。
・ひどい汚染でアラート
大気汚染モニターのデバイスはほかにもあるが、Flowは汚染された大気をいかに回避するかに重点が置かれていることが特徴だ。
例えば、アプリでは大気汚染状況に応じてアラートを発するように設定でき、また汚染がひどいエリアを避けたルートをアプリが案内したりする。
・データ集約しマップ作成や汚染予報
加えて、ユーザーによるコミュニティも用意されていて、ここでは各ユーザーのデバイスがとらえたデータがクラウドに集められる。
これにより、マップでリアルタイムに空気の清浄度をチェックできるだけでなく、大気汚染の予測も参考にしながら汚染した空気への暴露を最小限に抑えるのに活用できる。
日常生活、そして旅行時にも活躍しそうなFlowは、このほど米国で開かれた家電見本市CES 2017でイノベーション賞を獲得。間もなく製品化される見込みだ。
Flow