近年、野山に生息する昆虫からインスピレーションを得た空中を飛び回るロボットが続々登場している。
そんななか、米軍によるサポートを得ながら、米カリフォルニア大学バークレー校のダンカン・ホールデン博士率いる研究チームにより開発されたのが、動物界でも最も機敏に動き回るサル科の動物よりヒントを得たロボット「SALTO」だ。
・動物界で最も優れた敏捷性を持つガラゴがモデル
身長26センチメートル、重さ100グラムの「SALTO」。
アフリカ大陸に生息するサル科の動物「ガラゴ」にインスパイアされたロボットだ。
本家と同様、完全に伸び切った状態となった時、垂直方向に飛び、壁を利用してぴょんぴょん跳ねることができるという。
・ウシガエルに勝る敏捷性を発揮
研究者らは、動物とロボットの垂直敏捷性を比較することを目的に、垂直敏捷性に纏わる新測定基準を考案。これは「SALTO」の肝となる部分でもある。
ちなみに、「SALTO」の垂直敏捷性は毎秒1.75メートル。ウシガエルは毎秒1.71メートルであるため、ウシガエルを上回る敏捷性の持ち主ということになる。
将来的には災害時の救助活動での貢献が大いに期待されている。
・短時間での連続ジャンプも可能
「SALTO」は続けざまにぴょんぴょん跳びはねることもできるという。
本家のガラゴと同様、アキレス腱を伸ばすことで筋肉にエネルギーが蓄えられる仕組みとなっており、4秒間に5回の頻度で、しかもハイジャンプを達成することが可能である。
US Berkeley