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Start Up 【Interview】土日に勉強して40歳手前で起業!ソニー、楽天のノウハウを活かし「Smooz」を開発した加藤雄一氏に迫る

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【Interview】土日に勉強して40歳手前で起業!ソニー、楽天のノウハウを活かし「Smooz」を開発した加藤雄一氏に迫る

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起業は早い方がいいか、遅い方がいいか?一般的には早ければ失うものは少ないし、年を取れば経験は増えるが守りに入ってしまう。起業するために人脈や経験がものをいう業界もあるが、IT系のスタートアップは若くして飛び込んでくるケースがほとんどだ。

そんな中、楽天やソニーといった大企業で経験を積み、アプリ「Smooz」を開発し起業したのが加藤雄一氏だ。Techable編集部は異色の"オールドルーキー"に起業に関するリアルを聞いてみた。

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Q1:40歳手前での起業に至った理由を教えて下さい
最近は「起業」という選択肢がかなり市民権を得ていますが、私が学生だった頃はまだそんな感じでなかったので、20代の頃に起業を考えたこともありませんでした。

ただ、「会社を創る」という発想はなかったですが、「事業を創りたい」という思いは20代の頃から持っていました。Palm PilotやHP200LXといったモバイル端末を持ち歩きながら、やがてモバイル端末がネットワークと繋がり、全く新しい体験が生まれるはずだという確信があり、ソニーが当時作っていたPalm OS搭載の端末『CLIE』を使ったビジネスプランをソニーの新卒の面接でピッチしたのを覚えています。

しかし実際に新規事業を何度もやらせてもらう中で、大企業の限界を感じることが多くなりました。たとえば、非常に面白いプロダクトだけど、既存のメインストリームの商品ラインと収益性を比較されてプロジェクトがキャンセルされてしまったり、マーケティング面では会社の統一ブランディングに縛られて、リスクを取ったメッセージが打てなかったり。そうしたことがあって、本当に革新的なプロダクトをつくるには「会社を起こす以外に方法はない」と思うようになりました。

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プログラミングは勉強すべき!


Q2:起業を考えた時点で、会社員生活の過ごし方が変わった部分はありますか?どのような準備をされましたか?
経営者の行動を一人称の視点でよく観察するようになりましたね。事業が苦しい時に、どういうメッセージを社員に発しているのか。組織作り、制度づくり、サービス作りにおいて、どのように経営者自身がコミットするのか。それを観ながら、自分だったらこうするかな、というロールプレイをしていました。

そして、プログラミングの勉強を始めました。創業期の会社の仕事って大きく分けると戦略立案、資金調達、プロダクト開発の3つで、時間比率にすると、1対5対100ぐらいの感覚です。最初からドカンと資金調達するような会社の社長なら別ですが、普通のスタートアップで社長がコード書けないと暇な人になっちゃうんですよね。もちろん、社長/プロダクトマネージャーが作り方を知っているほうが、より良い製品仕様が作れるということもあります。

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できれば起業は早い方がいいが…


Q3:あえて遅く起業して良かったこと、逆に早く起業していればと思うことを教えて下さい。
まず大前提として、年齢は一番大事なファクターではないと思います。事業を立ち上げることは、精神的にも・肉体的にもとても大変なので、本当に心の底からやりたくなった時が適切な起業タイミングかと。そうでなければ、この辛さは乗り越えられないです。

遅く起業する場合のメリットを上げるなら、経験・人脈・資金などのストックがあることですね。様々な新規事業で一通りの成功や失敗を見てきているので、起業直後から効率的にオペレーションを立ち上げたり、チームマネジメントしたりすることができるという面はあるかと思います。あとは、会社員時代にある程度貯金をしていたのもよかったです。外部から資金調達をするにしても試作期間は自走しなければなりませんし、資金調達後も自分の給料は満足に払えない時期がしばらく続くでしょうから、1~2年は無収入で暮らせるぐらいの蓄えをもって起業しようと考えていました。

しかし、総合的に判断すると、やはり起業をするのは、早いに越したことはないと思います。失うものが少なく、様々なものに対する先入観も無く、若者のインサイトも肌で感じ取ることができるという点で早く起業するメリットは非常に大きいと思います。

失敗したって命を取られるわけじゃない


Q4:起業を検討している人にメッセージをお願いします。
起業はよく航海に例えられます。仲間を集めて、資金を集めて、存在するかも分からない新大陸発見の船出に出る。航海では、盗賊に襲われるかもしれないし、疫病が船にまん延するかもしれないし、乗組員は常に死のリスク隣り合わせです。

起業も同様に、何も無い組織に仲間を集め、お金を集め、サービスを開発し、それでも成功は保証されていない。でも、航海と決定的に違うのは、失敗したって命を取られるわけじゃないこと。死という決定的なリスクも追わずに、世の中を自分たちの手で少しでも変えられるかもしれない。そういう意味で、この世でも最も面白いゲームが「起業」なのではないでしょうか。

「世界を変えることになんて興味は無いし、毎日心穏やかに過ごしたいだけだよ」という人には起業は絶対オススメしませんが、一生に一度くらい心を燃やして全力で何事かを成し遂げるサバイバルをしてみたいという人は、ぜひトライすべきだと思います。


(取材・文 テッペートダ

Smooz | ブラウザが賢いと、ネットがもっと楽しくなる!

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