とはいえ、見知らぬ地での移動には、旅行ガイドブックやナビゲーションアプリが欠かせず、これらの“ナビ”に視覚が集中している間に、せっかくの景色や貴重な人との出会いを見逃してしまうことも少なくない。
そこで、位置情報ベースの音声ツアーガイドアプリとして注目されているのが、飲食店などの口コミ情報サイト「Yelp」の共同創業者Andrew Mason氏が2015年2月に創設した「Detour」である。
・GPSを活用した音声ツアーガイドアプリ
「Detour」は、モバイル端末のGPS機能を活用し、ユーザーの現在地に合わせて音声ガイドが流れるのが特徴だ。
ユーザーは、まず、「Detour」のスマホアプリから、好みの音声ツアーガイドを選び、オンラインで決済する。
ガイドツアーの出発地点まで移動した後、このアプリを起動させると、音声ナレーションが自動的にスタート。
まるで専属のガイドがそばにいるような感覚で、街を楽しく巡ることができる。
「Detour」は無料でダウンロードでき、サンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドン、パリなど世界7都市で提供されている音声ガイドツアーごとに、課金される仕組みとなっている。
・バーチャルな専属ガイドとともに楽しむ旅へのニーズ
近年、日本にも数多くの外国人観光客が来訪し、2015年時点の訪日外国人数は1,973万7,000人にのぼっている。
テクノロジーと音声コンテンツを融合させ、モバイル端末を介して観光客と観光地をシームレスにつなぐ「Detour」のような“バーチャルガイド”は、日本を訪れる外国人観光客にもニーズがありそうだ。
Detour