世界的な出版社Penguinでは、図書館に自社の本を電子書籍として貸し出すレンタルサービスを導入している。これまで電子書籍の図書館貸し出しサービスは、本の売上が落ち込む可能性や、著作権侵害の危険を含む、デリケートな問題を抱えているため、なかなか実現されなかった。しかしPenguin社では昨年より、Amazonとの連携による“図書館向け電子書籍レンタル”サービス開始に踏み切った。ただ、このときは新刊はサービスの対象外となっていた。
このほどPenguin社は、3MやBaker & Taylorと提携し、4月2日より自社新刊の電子書籍貸し出しサービスをスタート。利用者は、書店で新刊が並ぶのと同じ日に、ハードカバーの電子書籍新刊を借りることができるようになる。利用者が本をチェックしている間は、その本は“貸し出し中”扱いとなり、“返却”されるまで他の人は本をチェックすることができないようになっている。図書館側は、1年ごとにライセンス料を支払うことで、電子書籍を継続利用できるという仕組み。
自宅の付近に図書館がない人や、忙しくて図書館に足を運ぶ余裕のない人にとって、この“図書館向け電子書籍”は役に立つサービスとなりそうだ。
Penguinグループ