飲食店が余剰食料をチャリティなどに寄付する“フードバンク”の仕組みは、米国でも確立されつつあるが、食料の回収や運搬のための人員確保やコストが障壁となり、その取り組みは、まだ限定的なのが現状だ。
一方で、米ニューヨークの「PareUp」や、2016年7月に米国へ進出した「BuffetGO」など、一般消費者に余剰食料を値引き販売するためのサービスも、欧米の大都市を中心に広がっている。
・大学のまちで生まれた売れ残りメニューの販売情報サイト
米ボストンで、売れ残った料理を割安価格で販売したい地元の飲食店と一般消費者をつなぐスマホアプリ「Food for All(フード・フォー・オール)」の開発がすすめられている。
このアプリでは、現在地周辺で売れ残りメニューを販売している飲食店を検索したり、オンラインで発注することが可能。
とりわけ、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)といった名門校が集まるボストンでは、多くの学生から人気を集めそうだ。
・キックスターターで資金調達を実施中
「Food for All」は、ハーバード公衆衛生大学院との提携のもと、2016年8月から、ボストン市内30軒以上の飲食店でベータ版として試験的に運用されている。
2017年には、ボストン市で正式リリースするほか、ニューヨーク市にも展開する方針だ。
現在、キックスターターを通じて、5万ドル(525万円)を目標に、アプリ開発やビジネスモデルの検証などに必要な費用を募っている。
FoodForAll