その正体は、植物に電子機器を組み入れた世界初の電子植物だ。
・ホウレン草がテロ発見器に
見た目はいたって普通のホウレン草。光合成が活発に行われているその葉の裏には、カーボンナノチューブが埋め込められている。
地雷などの爆発物に使用される「芳香物ニトロ化合物」などの化学物質に反応するよう設計されているとのこと。
根を通じて採取した地下水に爆発性の粒子が含まれていることが判明すると、カーボンナノチューブから蛍光性の2つのシグナルが発信され、スマートフォンなどに搭載されたカメラがそのシグナルを読み取る。
その後、葉のセンサーが光り、爆発物の存在が周囲に知らされる、という仕組みとなっている。
地下水に爆発性の粒子が含まれていることが判明後、その事実が葉のセンサーに通達されるのに約10分かかるようだ。
・センサーが受理した情報をスマートフォンなどに送信
センサーを通じて受け取ったあらゆる情報は、Eメールを経てスマートフォンなどの手持ち式の端末機器へ送信される。
これにより、人間と植物の共存および両者間の相互コミュニケーションの可能性が見出されたと言えるのではないだろうか。
・多種多様な化学物質に対応
この電子植物に対応している化学物質は実に幅広い。例えば、過酸化水素、爆発性トリニトロトルエン、サリンなどの化学物質も検出可能である。
今後の実用化が非常に楽しみだ。
MIT