放射線被曝リスクを軽減!骨粗しょう症の早期発見を助ける”
超高齢社会の進展に伴い、骨粗しょう症患者が急増する昨今、ダブリン大学トリニティ・カレッジ、アイルランド王立外科医学院の共同研究チームによって非常に画期的な検査ツールが開発された。
研究者らによれば、この検査ツールを活用することにより骨粗しょう症の原因を未病の段階で特定することが可能であるという。
・”ゴールド”搭載のナノ物質がマイクロレベルのヒビを検出
ゴールドと一体化した化学物質が体内に入ると、生物学的に安全な“ナノ物質”へと変身。
カルシウムを多く含む表面に付着し、骨に生じたヒビを検出する仕組みとなっている。
もちろん、マイクロレベルのヒビも特定可能である。
・3D画像検査装置に適用
研究者らによれば、この技術を応用し、損傷部位を正確に反映可能な3D画像検査装置を新たに生み出すことが可能であるという。
しかも、損傷部位がより深刻な状態へと発展するまでに骨に生じたヒビを検出できるため、骨粗しょう症の早期発見の助けになることが期待されている。
・X線への曝露の必要なし
医療現場ではX線を使用しないCT検査が導入されているが、残念ながら骨の抽出が難しく、骨の検査には向いていない。それゆえ、現行の骨検査ではX線CT検査との併用が求められる。
その場合、X線を少量ながらも浴びることになるため、健康へのリスクが懸念されている。
一方、今回考案された新検査法では、X線を併用する必要がない。よって、骨検査に伴う健康リスクへの懸念が払拭されることだろう。
Trinity College Dablin