事故後、以前の仕事に復帰したり、新しい仕事に就こうと思っても、PCやタブレットの操作が必要になるものの、そういった操作が非常に困難であるのが実情だ。義手だと、正確な運動技能を駆使することが難しいし、触覚で感知・反応する操作も難しい。
・簡単なジェスチャーで操作できるリストバンド型デバイス
手が不自由な人のための“音声コントロール”のテクノロジーなども活用されているが、ドイツ発の「Shortcut」では別のアプローチを試みている。リストバンド型をしたデバイスで、直接マウスやスクリーンをタッチすることなく、簡単なジェスチャーでアクションが作動できるようになる。
・クリック、スクロールからドラッグアンドドロップまで
基本的なコマンドから、より複雑なショートカットコマンドのようなものまで再現できる。手が若干不自由でも実行できるよう、ちょっとした手のしぐさ(ジェスチャー)がトリガーになる。
クリック、ドラッグアンドドロップ、スクロール、ズーム、アプリの起動/終了など、実にさまざまなアクションを実行できる。
例えば、親指と他の残りの指をくっつけて輪をつくるジェスチャーで“手を動かすと“移動”、親指と人差し指をくっつけて輪をつくると“左クリック”、中指だと“右クリック”、手のひら側を上に向けると“上にスクロール”、下に向けると“下にスクロール”、手を右に振ると“スイッチ”といった具合だ。
・バンド部分から取り外して付け替えられる
シリコン製のリストバンドは、腕に巻きつけるバンド部分から、丸い本体部分を取り外すことができ、他のバンドに取り替えることができる。
ユーザーの手首の太さに合わせたバンド、違うカラーのバンドに取り替えて、アレンジが可能な仕様だ。
不幸な事故でハンデを負った人々をサポートする期待の技術になりそうである。こういった事例にこそ、現代のテクノロジーが活用されていって欲しいものだ。
Shortcut