近年、世界中の人口1000万人を超えるメガシティでは、朝夕ラッシュ時の渋滞の問題が深刻化している。もちろん、東京も例外ではない。
都市部で深刻化するその問題を解消すべく、“飛ぶタクシー”案がエアバスの開発者グループの間で浮上した。
・2016年2月、"飛ぶタクシー”開発プロジェクトが発足
2016年2月、ブルーノ・トラベル氏による指揮のもと、“飛ぶタクシー”や“小さなドローン”の異名を持つエアバス・ヘリコプターを開発するプロジェクトが立ち上がった。
なぜ”飛ぶタクシー”なのかと言うと、アプリを使ったカーシェアリングサービスの展開も視野に入れているそうだ。
現在、企業内外の多くの開発者やパートナーが結束し、車両のサブシステムの構築に着手している。2017年末までに車両の原型を完成させるとともに、初の飛行実験を目論んでいる。
・一言で表すと、“乗るドローン”
機体に複数のプロペラが装備されており、本物のドローンを模して作られているため、一見ドローンの一種として捉えがちである。
しかし、ドローンとは異なり、機体内の操縦者によって操作される仕組みとなっている。言わば、“乗るドローン”なのだ。
・目標は商業用ドローンの安全性を証明すること
プロジェクト発足時には、シンガポール民間航空庁(CAAS)とパートナーシップ協定を締結。
人々のエアバス・ヘリコプターへの認識を高めることで、ドローンを使った小包配送サービスを一般社会に浸透させ、最終的に「都市部での商業用ドローンの運転がいかに安全であるか?」を公的機関に対してアピールしたいという狙いがあるようだ。
2017年半ば頃、シンガポール国立大学のキャンパス内にて、エアバス・ヘリコプターによるドローン小包配送が試験的に行われる予定である。
Airbus Group