・BMW設立100周年を記念して
CEOのHarald Krueger氏によると、同社ではただA→B地点に移動するための手段として車をつくっているわけではなく、感情や情熱も販売しているのだという。
それが形となって表れたのが、今回紹介する「Motorrad Vision Next 100」で、同社設立100周年記念の企画の1つだ。
・4つのキーコンセプト
目を引くデザインだけでなく、未来型バイクの要となる4つのキーコンセプトは以下。
1.電気あるいは水素燃料電池をバッテリー源とする
2.インターネットと連動し、車同士を結びつけ、お互い会話や通信がおこなえるシステムの構築
3.全自動、ドライバーレスの運転システムの構築
4.車両・ライドシェアリングなど、車関連サービスの展開
・バイクなのに自立する設計
車体は超軽量カーボンファイバーでできており、バイクが自立する設計になっている。“ジャイロスコープ安定システム”のおかげで、駐車時にも心配無用だ。
これまでの一般的なバイクには当たり前に付いているフロントフォークがないのに驚くかもしれない。代わりに役割を果たすのがフレキシブルなフレーム。生物工学的な構造を活用することで、グッと運転操作がしやすくなるという。
エンジン部分は一見、BMWのクラシックな規格と変わりないように見えるが、電気をエネルギーとするバッテリーになっている。
また、エンジンの収納部分外側には、通常ピストンが配置されているのだが、ここが運転中には外側へ拡がり、停止するとフレーム内に引っ込む仕組みになっているのが“未来感”があって何ともユニーク。
・専用ARゴーグルがディスプレイに
バイクにはゲージやディスプレイのようなものが見当たらないが、代わりにドライバーは専用のゴーグルを装着する。どうやらAR技術が用いられ、見る方向や対象によって示される情報が変化する仕組みのようだ。
トヨタでも2020年東京オリンピックへ向けて水素電池車の開発に取り組んでいるようだし、こうした“未来型”の車がこの先どんどん登場してくるのだろう。
Motorrad Vision Next 100