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Tech 【Interview】一流企業を辞め、海外赴任オファーを蹴って40歳手前で起業!スマホ用ブラウザ「Smooz(スムーズ)」開発者の加藤雄一氏の熱い思いに迫る!

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【Interview】一流企業を辞め、海外赴任オファーを蹴って40歳手前で起業!スマホ用ブラウザ「Smooz(スムーズ)」開発者の加藤雄一氏の熱い思いに迫る!

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スタートアップの界隈で学生起業は珍しいことではなく、社会人経験を積まずに起業する人も少なくない。そんな人が多い中、40歳手前で起業しアスツール株式会社を立ち上げ、スマホ用ブラウザ「Smooz(スムーズ)」を開発したのが加藤雄一氏だ。

Techble編集部は加藤氏にSmoozのこだわりや、大企業を辞めて企業に至った経緯などについて詳しくインタビューを行った

自分の欲しいサービスを形に


Q1:アプリ「Smooz」を作りたくなった理由をお教え下さい。
「ウェブの価値を最大に引き出せるスマホブラウザ」を自分が強烈に欲しかったからです。

今のスマホのウェブ体験って、知りたい情報を検索して、1つめか2つめの検索結果を開けて終わり…という淡白なものですよね。情報を見つけるという目的は達成しているけど「コンテンツ同士がダイナミックに繋がり合うことによってコンテンツの価値が増幅される」というウェブの最大の価値が、まだ全て引き出せていない気がするんです。

何か1つ調べると、あれもこれも調べたくなってしまう、そういう「芋づる式のブラウジング」が、Smoozの目指す理想のウェブ体験で、これによって検索という行為をエンターテイメントに変えて行きたいと考えていまt1す。

Q2:Smoozの特徴や気に入っている点を教えて下さい。
Smoozの特徴は3つです。
1.至極のタブ操作:リンクを長押しタブが開き、スワイプで切り替える。
2.検索単語予測:見ているページを分析して、次にユーザーが検索したい単語をオススメしてくれる。
3.スマートブックマーク:見ているページへのソーシャルの反応が見られたり、コメント付きでブックマークの保存やシェアができる。

今のところユーザーさんに一番ウケているのは、1のタブ操作で、我々もこの部分が一番力を入れている部分です。個人的に、気に入っているのは実は、3のソーシャル機能ですね。私は「お、これは面白いな。」というページがあると、ソーシャルの反応が見たくなるタイプで、今まではブラウザでURLをコピーしてTwitterアプリの検索バーに貼り付けてコメントを見たりしていました。Smoozのお陰でこれがワンタッチでできるようになったのは、我ながら素晴らしいと思ってます(笑)

大企業を知っているから必要以上に恐れることはないt3


Q3:加藤様は楽天、ソニーといった大企業での社会人経験がありますが、その経験の中で今の役に立っていることがあれば教えて下さい。
大企業がもつ豊富なリソースを活用して、会社員時代には会社のお金を使って沢山の失敗体験をさせてもらったことです。例えば、スマホアプリで沢山の広告予算を使いながら効果を上げられなかったり、自分でも完全に納得していない企画を提案してプロジェクトを迷走させてしまったり…自分の会社で同じ失敗をしていたら、、、と考えると恐ろしいですね。

しかし、大企業に勤務して分かった一番大きな収穫は「大企業を必要以上に恐れないでよいことを知っている」ということかもしれません。

大企業はスタートアップの競争相手としては非常に怖い存在です。一方、大企業も悩みを抱えています。人が増えるほど管理工数が増え、小さいプロジェクトもいつのまに他部署との調整が増えた結果、本当にプロダクトを開発している時間は半分以下というケースが少なくありません。私たちスタートアップは、即断即決、開発チームとカスタマーとの直接的なコミュニケーション、会議の撲滅といった、大企業ではできないような動きを取ることで同等以上の戦いに持ち込めるのです。

「リスクを避ける」のではなく「後悔を避ける」


Q4:大企業である程度の地位を築いてらっしゃったかと思いますが、それを捨てて起業することに迷いはなかったのですか?
もう10年以上のキャリアがありましたし、それなりの収入も得ていたので、それらを捨てて裸一貫になるのは、確かに少し怖い気持ちもありました。また、イスラエルへの海外赴任というお話もいただき、それは面白そうだな・・・と揺れた時期もありました。でも、一度スタートアップをしたくなってしまうと、もう頭から離れなかったんです。ちょうどその頃、35歳のときに祖母が亡くなり、はじめて身近な人が亡くなるという経験をしました。「人生の終わりって絶対来るんだな」としみじみ感じました。あと半分ぐらいしかないんだから「リスクを避ける」のではなく「後悔を避ける」人生を送らなきゃと強く感じ、起業を決意しました。

実際起業のリスクといっても、仕事が無く路頭に迷うみたいなことにはならず、これまで蓄えてきた経験・スキル・人脈を活かせば何かしらの仕事はあるはずと思っています。リスクをつきつめて考えていくと「積み上げてきた少しばかりの社会的名声や年収がいったん下がるのがイヤ」ということだけでした。ジャンプをするためには一旦しゃがまなければいけないというシンプルなロジックだと思います。

Techableでは週末起業を経て、起業を行った加藤氏の話も公開予定。乞うご期待!

(取材・文 テッペートダ

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