今や高圧の水の力を利用して金属などの硬い材質を切断するウォータージェット技術が普及しつつあり、あらゆる材質を切断可能であるとして一定の評価を得ている。
今回海外クラウドファンディングサイト「Kickstarter」に登場したのは、手動の場合よりも正確に切断できるウォータージェット式カッター「WAZER」だ。
・高圧の水蒸気で正確に切断可能
WAZERはウォータージェットと呼ばれる最先端の技術を搭載したカッター。
砂粒のような超微粒子の研磨剤と高圧の水蒸気とが噴き出し口に集まり噴射されると、ミクロレベルでなされる浸食作用を通じて材質が削ぎ落とされていく仕組みとなっている。
手動による場合よりも正確で、ネックレスやブローチなどにデザインを入れたりするのに適している。
従来のウォータージェット式カッターと同様、ポリカーボネート、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼など、あらゆる材質に対応しているものの、カットに多少の時間を要するのが唯一の難点であるかもしれない。
・コストの大幅な削減に成功
今回、WAZERの開発に携わったのは、国際コンペティション用のレースカーの製造を担当している米国在住の4名のエンジニアらだ。
WAZERの開発のベースとなったのは、そのメンバーの1人が大学時代に行った卒業研究だ。その後、中国・深セン市で展開された世界最大のハードウェア・アクセレータ開発プロジェクトへの参加を経て、低コスト性のWAZERが生み出されるに至った。
従来のウォータージェット式カッターが10万ドル(約1040万円)で提供されているのに対し、WAZERの提供価格はわずか3599ドル(約37万円)である。
WAZER