nottecoやHitch me、Uber(地区限定)などの登場で、日本でも少しずつ名を知られ始めているライドシェア。しかし、利用者数は依然として少なく、浸透までにまだまだ時間がかかりそうな気配だ。そんな状況の中で、スタートした本サービス。これからどのような形で、展開していくのだろうか。
ウィズキャブ代表取締役、マックス・ライ氏に話を聞いた。
・アプリを通じて同じ方向へ向かう人同士をマッチング
Q1:このようなサービスを提供するに至ったきっかけについて、お聞かせください。
昨年の秋に、私の乗っていた終電が途中で止まり、帰宅難民になったしまった経験が、このサービスを作ったきっかけです。
その日は1時間以上タクシーを待ち、高額なタクシー代を払った揚げ句、帰宅時間は深夜の3時を過ぎていました。そこで、同じ方向へ向かう人とマッチングできる便利なプラットフォームがあれば、一緒にタクシーをシェアして時間とお金を節約できると思い、このアプリ「WithCab」を作ったのです。
Q2:契約しているタクシー会社は現在、何社あるのでしょうか。
本アプリは、ライドシェアするユーザーをサポートするアプリですが、タクシーはユーザーに拾ってもらう設計になっております。従って、現時点では配車機能は実装せず、タクシー会社さまとも提携しておりません。
ただし、今後は配車機能やクレジットカードキャッシュレス精算機能の導入も検討しておりますので、タクシー会社さまと連携して、ユーザーにより便利なサービスを、提供していくつもりです。
・エリア・利用時間帯とも拡大予定
Q3:海外と違って、日本ではライドシェアサービスがなかなか根付かない状況です。サービス浸透のためにどうすべきか、提供側としての考えをお聞かせください。
自家用車を使ったライドシェアが根付かない背景には、日本の法律の問題と、シェアリングサービス自体に対する慣れの問題が存在していると思われます。(中略)
一方、弊社のサービスでは、タクシーの利用を推奨しております。タクシーを利用したライドシェアは法律に抵触しないので、ユーザーは安心安全に「WithCab」を使ってライドシェアすることができます。
また、シェアリングサービス自体への慣れの問題に関しても、Airbnbといったサービスが徐々に浸透しはじめているので、(中略)日本でもライドシェアサービスが普及する環境は整ってきていると考えております。「WithCab」は、少ないステップで簡単にライドシェアするサービスですので、日本でも手軽に利用できると思います。
Q4:現在は限られたエリアと時間での展開ですが、全国拡大の予定はあるのでしょうか。今後の展開と併せて、お聞かせください。
将来的には日本全国のみならず、海外も含めたサービスの提供地域と、利用できる時間帯を拡大していきたいと考えています。
直近では、港区と渋谷区に限定していますが、首都圏を中心に利用可能エリアを広げていく予定です。
相乗り相手の実名を確認できるなど、安全対策もきちんと施されている本サービス。あとはライ氏の言う通り、“慣れ”の問題なのかもしれない。正式リリースまで、あと少し。まずは限定エリアでの展開を見守りたい。(取材・文 乾 雅美)
WithCab