「BACKPAIX」もまた、クラウドファンディングから人気に火が点いた製品だ。Kickstarterでの成功を経て、Makuakeでの資金調達を開始。日本発売への第1歩を、踏み出したばかりだ。
提供元はアメリカ生まれのスタートアップ、PAIX Inc.。代表取締役の張 明修(Max Chang/マックス・チャン)氏が、取材に応じてくれた。
・“普通じゃ物足りない人”へ贈る機能性スマートバックパック
Q1:「BACKPAIX」開発のきっかけについて、日本発売に至るまでの経緯と併せて、お聞かせください。
2016年3月にアメリカ法人PAIX Inc.&台湾法人明日逸品股份有限公司を設立。代表取締役である私は、ハイテック産業で12年間、製品開発者として働きました。弊社はテクノロジー&生活にリンクした、スマートバックパック/バッグの開発に力を入れています。
(「BACKPAIX」開発のきっかけは)PAIXチームと、アメリカの有名設計事務所・Deviant 9が共同で、テクノロジーとリンクしたスマート製品でスマートライフを始めたいと考えたためです。7月には、Kickstarterで約2500万円を集めています。中でも日本からのサポーターは大勢いたので、日本市場には、とても期待しています。
Q2:「BACKPAIX」とは、どんな製品なのでしょうか。
「BACKPAIX」は、普通の製品に物足りなさを感じている人たちのために生まれた、機能性スマートバックパックです。充電ポート、シューズポケット、防水などの機能に加え、専用アプリで操作ができるスマートバッジシステムを搭載しています。自転車のウインカーにしたり、絵文字を描いたり、紛失防止アラームなどの機能で、人の行動をスマートにサポートします。
バックパックのサイドにはUSBケーブルポケットもあり、移動しながら充電することも可能です。素材には、ペットボトル回収繊維・Cyclepet(R)を採用しています。 一般的なバックパックと比べて、汚水排出を20%、排ガスを60%減少し、環境のために50%のエネルギーを節約しています。
・工場探しにひと苦労
Q3:開発にあたって最も苦労したのは、どんなところでしょうか。
お客さまを安心させるために、製品の品質管理を重視する弊社では、工場探しに大変な労力をかけております。
初期発注の数量が少ないベンチャー企業にとって、小ロット受注に対応する工場を見つけるのは至難の技です。また、限られた資金で適切な人材を見つけることにも、苦労しております。
Q4:9月12日から、Makuakeでのクラウドファンディングが始まります。資金調達後は、どのような展開をする予定でしょうか。
資金調達は、10月28日に終了します。現在は、「BACKPAIX」の量産化を行っており、年末までに発送する予定です。併せて、中国語/日本語/英語のショッピングサイトを製作中で、消費者に便利なショッピング体験を提供したいと思います。
将来的には、テクノロジー&生活にリンクしたスマートバックパック/バッグを開発するつもりです。また、日本現地の提携パートナーや代理店を探して、日本市場に進出したいと思っています。
Makuakeでは、開始早々順調な滑り出しを見せている。日本国内におけるスマートバッグ普及の足がかりとなるか、今後の展開に期待したい。(取材・文 乾 雅美)
BACKPAIX/Makuake