人々にもっと図書館へ足を運んでもらおうと、Miami Ad Schoolの学生たちがユニークなプロジェクトを企画している。それが、市民の交通の足として親しまれるニューヨークの地下鉄を、バーチャルの図書館にしてしまおうという「Underground Library」だ。地下鉄の車両の壁面にバーチャル書架を設け、乗客は書架に並んでいる本のタイトルを、スマートフォンでスキャンする。これには、近距離無線通信のひとつであるNFCのテクノロジーを利用している。スキャンされたタイトルの本のうち、最初の10ページが無料で表示され、利用者は興味がありそうな本を自由に選択して読み進められる。10ページを読み終えると自動でポップアップが現れ、その本を保管している、市内のもっとも近い図書館をユーザーに提示してくれるようになっている。
「Underground Library」は、まだあくまで企画コンセプトの段階にすぎないが、もし実現されたなら、乗客にとっては、退屈な移動時間が新しい発見の場となり、図書館側としては、図書館をもっと多くの人に利用してもらえるという、一挙両得の有益なサービスになりそうだ。
Underground Library