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Tech 【Interview】世界一周は起業にどう役立ったのか?モデル、バイヤー、Yahoo!勤務など豊富過ぎる経験を持つ「monomy」代表の山口絵里氏を直撃!

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【Interview】世界一周は起業にどう役立ったのか?モデル、バイヤー、Yahoo!勤務など豊富過ぎる経験を持つ「monomy」代表の山口絵里氏を直撃!

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monomy3一昔前に比べ、多くの人が体験することが増えてきた世界一周。バラエティ番組の企画や中田英寿氏がサッカー選手を引退した後に世界一周をするなど、2000年以降敷居が下がってきた感じがある。

スマートフォンからアクセサリーが作れ、販売が行え、クリエイターに10%の売り上げが還元されるサービス「monomy」を運営する代表山口 絵里氏も、学生時代に世界一周を行った1人。その経験が起業にどのように役に立っているのか話を聞いてみた。

世界の製造や卸業界を市場調査するために世界一周!


Q1:世界一周に出た理由を教えて下さい
私は高校を卒業した後に名古屋から上京し、ファッションを広く学びたかったので文化服装学院の「ファッションビジネス科」に入学しました。そこでは服を作ったり、セールスなどを勉強しました。マーケッティングや現場の感覚を勉強するため109のショップ店員などもしたんですが、自分の目で世界のファッションの現場を見たり、市場調査をしたかったので世界一周をしたんです。

monomy

Q2:当時苦労したことなどはありましたか?


まずお金を貯めるのは大変でしたね。1日16時間バイトをするなどして、21歳で350万円を貯めました。当時は働きまくっていたので、お金を使う暇がないような状態でしたね。

そうしてお金を貯め、ロサンゼルス行きの片道チケットとガイドブックを持ってまずはアメリカに向かいました。私が世界一周に出た当時は今のようにスマートフォンがなかったので、情報収集はもっぱらmixiのコミュニティで聞きまくるといった具合でしたね。今だったらもうちょっと楽に世界一周ができたかもしれません。

Q3:世界一周を経験して印象深かったことを教えて下さい


ヨーロッパを周っていたときに、たまたまイタリアのドミトリーにオーストリアから来たアパレル関係者がいて、出展者の手伝いとして世界最大級の見本市に参加させて頂いたのはいい思い出です。本当に偶然だったのですが、良い経験でした。

アメリカでは現地のお店での接客や、仕入れを見れたのも大きかったです。アメリカはともかくたくさん仕入れてたくさん売る傾向があります。3個買うと割引になるシステムなどを採用しているのが日本と違って面白かったですね。

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Q4:世界一周をして、変わったことなどを教えて下さい。


日本のいいところ、悪いところが見えたことや、モノづくりの根幹やマーケッティングが見えたということです。世界のいろいろな場所に行って思ったのは、海外のものを日本に仕入れるよりも、海外に日本の商品を売りたいという気持ちが強くなりました。やっぱり日本人は細かいモノづくりのセンスがあるんですよね。

また、今まで日本で生活していた際に当たり前にあったパソコンや携帯電話の技術も改めて感じることができました。私が世界一周に出ていた当時はスマートフォンがなくガラケーだったのですが、他国のガラケーはインターネットに対応していないものがほとんどで、そういった部分は特に日本は進んでいるなと感じましたね。

若いころはブランド物が好きで、好んで身に着けていたのですが、ブランドに対する価値観が変わり自分の目でその価値が判断できるようになりました。ブランド物を買うのを目的にして名刺入れや財布に自分の給料をつぎ込むことに疑問を感じるようになりましたね。特にこういうことをするのは日本人が多い気がします。

Q5:今の仕事に役立っている点を具体的に教えて頂けますか?


世界のマーケットの現場を見て在庫の処分に苦しんでいる会社を多く見たので、「在庫を持ってはいけない」という考えは今運営しているMonomyの根幹になっているかもしれません。在庫を処分するためにセールを行うと、そのブランドの価値が落ちてしまったり、廃棄が出て赤字になってしまったりとブランドにとっていいことがないんですよね。

またダイヤモンドの産出地で、原価10万円ほどのダイヤモンドが80万円で売られるまでになる過程を見て「ブランディングは大切なんだな」とも考えるようになりましたね。

仕事を始める前に仕入れについて知れたのも大きいです。例えばアメリカの語学学校に私は授業料が2万5000円だったんですが、代理店や中間業者が入ると30万円だったりしたりとか。自分で現地に行かないとかなり金額が上乗せされたり、品質を確かめられないので、こういう部分を人に任せてはいけないなと。

また仕入れを行う上で、中国との交渉の仕方を知れたのも良かったです。例えば1万個ものを発注すると、5000個はダメといったケースがほとんどなんです。ただ、売り物にならない商品が入っていることを差し引いても安いケースが多いので、起業前に中国との仕事のやり方が分かったのも良かったかもしれません。

もちろん、世界一周だけでなく、代理店やYahoo!で勉強したことも役に立っていますが、世界一周をしながら現地で学んだことは起業する際に役に立ちました。


(取材・文 テッペートダ

モノづくりマーケット monomyモノミー

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