ヒンディー語が公用語に定められているものの、各地では、その地方の言語が日常的に使われている。
・インドの言語に対応したテキスト音声変換アプリ
聴覚障がい者の支援に取り組む非営利団体「Hear2Read」は、米カーネギーメロン大学と提携し、2016年8月、タミル語に対応したテキスト音声変換Androidアプリ「Hear2Read」をリリースした。
Androidの視覚障がい者向け補助機能「TalkBack」と動作する仕組みとなっており、ウェブブラウザや電子メール、SMSメッセージ、電子書籍などで、タミル語のコンテンツを自動的に読み上げてくれる。
「Hear2Read」では、ネイティブスピーカーによる数時間分の話し声をサンプルデータとして機械学習システムに読み込ませ、ベースとなるテキスト音声変換システムを開発。
各言語の共通点に着目し、同一の技術を複数の言語に適用させることで、機械学習に必要なサンプルデータを軽量化し、低スペックのAndroid端末でも、このアプリが利用できるようになったという。
・より多くの人々が利用できるオープンなツール
従来、インドの言語に対応したテキスト音声変換システムは、入手しづらく、高価なうえ、使いづらいのが課題であった。
「Hear2Read」では、タミル語のほか、2016年内に、ヒンディー語、ベンガル語、グジャラート語など、インドの7言語に対応する方針。
インド各地で生活するより多くの人々が、日常の情報収集やコミュニケーション、学習などに、このアプリを利用できるよう、環境を整えていく考えだ。
Hear2Read