前々からアイデアやコンセプトは知られていたものの、5月に北京で開催された科学技術博でミニチュア映像が公開されると、世界中で話題をさらった中国の立体“またがり”バス。
ある意味では極めて未来的なこのバスが、今度は実際の車両を使った走行実験を行った。
・通常のバス40台に置き換えられる巨大立体バス
道路をまたぐようにして走り、車体の下を自動車が通り抜けることができる、TEB Technology社の立体バス「Transit Elevated Bus(TEB)」。
先日、中国は河北省・秦皇島市のテスト用道路で300メートルの実走実験を行い、その模様を中国内外のメディアが大きく取り上げている。
バスには300人の乗客が乗車可能で、同社によるとTEB1台で通常のバス40台に置き換えられるという。
・バスの機能的な部分をテスト
「人々に、(このアイデアが)完全に可能だと見せたかった」と語った、立体バスのデザインを手がけたSong Youzhou氏。
今回の実験はイグニッションやブレーキをはじめ、バスの機能的な面のテストが目的だったとのこと。実用化に向けての、より長い距離でのフルトライアル走行は来年中ごろ以降になるということだ。
中国のミニブログサービス「Weibo」では驚きの反応や「信じられない」といった声が多く上がっていた。
実用化されれば、都市の渋滞を解消するかもしれないTEB。長い距離での走行が可能か、中国のほかの都市でも利用できるのか、といった課題があるようだが、今後の展開が楽しみだ。
TEB