フードバンクの機能を担う非営利団体では、余剰食料の引き取りや運搬をボランティアが担っているケースが多く、機動性が十分に担保されていないのが現状だ。
・独自のアルゴリズムで余剰食料の寄付をオンデマンド化
カリフォルニア大学バークレー校の卒業生でもあるパキスタン出身の起業家コマル・アフマド(Komal Ahmad)さんは「Copia」を創業し、余剰食料の寄付をオンデマンド化するソリューションを提供している。
「Copia」は、余剰食料の種類や寄付先の場所などによって、事業者と非営利団体、ドライバーの三者をリアルタイムで最適にマッチングさせる、独自のアルゴリズムを実装しているのが特徴だ。
事業者が1回20ドル(約2100円)で「Copia」に余剰食料の引き取りを依頼すると、「Copia」のドライバーが、事業者に代わって、これを非営利団体に届けるという流れ。
事業者は、余剰食料の寄付によって税控除を受けるメリットがあるほか、追加料金を支払えば、「Copia」が余剰食料の現状をデータ解析した専門レポートも入手できる。
・余剰食料の寄付のオンデマンド化により食料の無駄を削減
「Copia」は、サンフランシスコ、バークレー、オークランドなど、カリフォルニア州の7都市で展開。
これまでに、83万トンの余剰食料を回収し、69万人を超える人々に届けている。
モバイルやデータ解析という最新テクノロジーによって、余剰食料の寄付をオンデマンド化できれば、より多くの食材を無駄にすることなく、必要な人々に届けることができそうだ。
Copia