世界観光機関(UNWTO)によると、2014年にイタリアを訪問した国際観光客到着者数は、世界で5番目に多い4,860万人で、これらの観光客から得た収益規模は、世界第6位の455億ドル(約5兆円)にのぼっている。
・ミラノ発、ローカル体験のためのP2Pオンラインプラットフォーム
このような“地の利”を有するイタリアの商業都市ミラノで、2015年3月、ローカル体験のためのP2P型オンラインプラットフォーム「ZesTrip(ゼストリップ)」が創設された。
料理教室、写真教室、食べ歩きツアー、サイクリングなど、地元のプロフェッショナルによる地元ならではの体験イベントやワークショップ、ガイドツアーなどを検索でき、予約や決済までをオンラインで行える仕組みだ。
「ZesTrip」は、現在、ミラノ、ローマ、フィレンツェをはじめとするイタリア70都市と、ロンドンなどの英国5都市、バルセロナを含むスペイン5都市を対象エリアとして展開している。
・観光客と地元の人々がローカルな体験を通じてつながる
「定番の観光ツアーよりも、リアルな体験を通じて地元ならではの本物の魅力に触れたい」、「観光客としてではなく、地元に溶け込みながら過ごしてみたい」といったニーズは、近年、ますます高まってきた。
また、地元の人々にとっても、イベントなどを通じて、観光客と出会い、交流することで、地元の魅力に改めて気づかされたり、地元への愛着を深めるきっかけになりうるだろう。
「ZesTrip」は、観光客と地元の人々をつなぐのみならず、地元の様々な魅力を多角的に掘り起こす役割をも担っていきそうだ。
ZesTrip