難民危機や自然災害、貧困問題など、社会的課題の解決に取り組む非営利団体や政府機関は数多く存在し、世界中で人道支援に充てられる費用は、年間1,000億ドル（約11兆円）にのぼっている。

しかしながら、テントや毛布、照明、浄水器など、人道支援活動を通じて届けられる物品の調達プロセスは、紙製のカタログで商品を探し、電話で発注や問い合わせをするなど、旧態依然としたものにとどまっている。

・人道支援のための物品をワンストップで調達

人道支援のためのプロダクトに特化したB2B型オンラインマーケットプレイス「The Level Market（レベル・マーケット）」が、2016年6月、正式に開設された。

手巻き式発電ガジェットの開発メーカー「Freeplay Energy」や太陽電池式ランタンで知られる「D.Light Design」を含め、専門メーカー35社の製品を販売。

製品の検索や比較から、発注や見積り依頼までを、ワンストップで実行できるのが特徴だ。

子どものための国際援助団体「Save the Children」や「World Vision」ら、グローバル規模で活動する非営利団体が、このプラットフォームを通じて、様々な物品を調達しはじめている。

・世界の人道支援活動を間接的にサポート

「The Level Market」は、非営利団体らにとっては、物品の選定や調達を効率化することで、本来のミッションである人道支援活動に注力できる一方、専門メーカーにとっても、直販チャネルのひとつとしてのメリットがある。

今後、“人道支援グッズのためのAmazon”として、世界各地の人道支援活動をサポートする役割を担っていきそうだ。

The Level Market