MITメディアラボ、Tangible Media グループは、ピアノを習得するための画期的なシステムを開発。音階をアニメーションで可視化する、「Andante」を発表した。
・テンポとリズムをアニメで表現
「Andante」の目的は、正確なテンポとリズムを学ぶことにある。一般的な練習法は、メトロノームや足のタップなど、機械や自身の体を使ってリズムを刻むというもの。ピアノを習い始めたばかりの頃なら、これで十分だ。
しかし、音大生やプロを目指す人間には不十分。さらに、バロック、ジャズなど、コードや音の強弱が複雑なスタイルになると、この方式では習得しきれない部分も出てくる。
「Andante」では、単純なスケールの習得からベースラインの伴奏、カノンのような複雑な様式の演奏にも対応。リズムとテンポを表すのは、鍵盤の上を歩く人形。キーの音をセンサーに、鍵盤ふた部分にアニメが浮かび上がるので、そう見えるのだ。
・衣服や体型のチェンジも自由自在
演奏方式が複雑になるほど人形は増え、その動きも活発になっていく。キャラクターの変更は、自由自在。衣服や体型のチェンジはもちろん、人間からダチョウに変化させることもできる。
初心者からプロレベルまで、ターゲットも幅広いこのシステム。現在はまだ、プロトタイプの段階。音楽を真剣に学ぶ学生たちのために、1日でも早く世に出ることを期待したい。
Andante/MIT Media Lab