その太陽光で、地下鉄を走らせようという取り組みが、チリの首都サンチアゴで始まる。
年内にも発電プラントの建設に着手し、2017年には地下鉄運行に要する電力の60%を賄えるようになる見込みだ。実現すれば世界初の「太陽光地下鉄」となる。
・砂漠近くで発電
米国の太陽光発電メーカー大手SunPowerが、年間300GWh(ギガワットアワー)の電力を、サンチアゴ地下鉄に供給する契約を請け負った。
同社の発表によると、サンチアゴから400マイル離れたアタカマ砂漠の南に100MW(メガワット)の発電プラントを2017年までに設置し、送電する計画。
アタカマ砂漠周辺は雨が少なく、地球上で最も日光量が多い地域のひとつなのだという。
加えて、発電にあたっては、効率を高められるようロボットを使ってソーラーパネルをきれいに保つなどの工夫を施すという。
・太陽光と風力を併用
プラントが完成すると、サンチアゴ地下鉄の運行に必要な電力の60%を太陽光で賄える計算。それとは別に、18%の電力は風力発電によるものとなり、かなりクリーンで地球に優しい地下鉄となる。
SunPowerのCEO、Tom Werner氏は「今後、クリーンエネルギーを活用する動きは世界中で加速するのではないか」と期待を寄せる。
サンチアゴの地下鉄でうまくいけば、他の都市で続く例が出てきそうだ。
SunPower