RoboBeeの開発に際しては、同大学のWyss応用生物学エンジニアリング研究所をはじめ、米国国立科学財団やスイス研究財団による援助を受けた。
・静電気のメカニズムを利用
本物のミツバチと同様、空中を飛び回ることができる。なぜそのようなことが可能であるのかと言うと、ここで重要なカギを握るのが、セーターを脱いだりした時に発生する静電気だ。
例えば、風船を壁に近づけると、両者がくっつくが、これも静電気による作用である。ウールのセーターで風船をこすると、風船は負の電荷を帯びる。その後、負の電荷を帯びたその風船を壁に近づけると、壁の表面付近の電子が反発し、壁の表面付近は正の電荷を持つようになる。その結果、互いに引き寄せられ、風船が壁にくっつく、というわけである。
そして、この静電気のメカニズムを利用したのがRoboBeeである。ロボットが芝生や木の葉っぱに止まると、ロボットの表面に装着したパッチ電極に電気が流れ、止まっていた場所から離れると、電流が遮断される仕組みとなっている。
・ドローン技術への応用
近年、ドローンの小型化が進み、手のひらサイズのドローンも登場している。しかし、ドローンのサイズが小さければ小さいほど、バッテリーを消耗しやすいという難点がある。とはいえ、頻繁なエネルギー補給だけは避けたいところだ。
そんななか登場した低電力のRoboBee。これを機に、ドローンのさらなる技術改良へとつながるものと研究者らは見込んでいる。
RoboBee