バーチャル空間にある自分の畑に農作物を植え、定期的に手入れや世話をしながら栽培し、収穫できると“コイン”が得られる仕組みだ。
そして、「Farmville」のリアル版ともいえるサービスが、インドネシアの首都ジャカルタで創設された「iGrow(アイグロウ)」である。
・都市居住者がスポンサーとなり農家が作物を栽培
「iGrow」は、農作物を栽培するためのスペースに乏しい都市居住者と、郊外の農家とをつなぎ、インドネシアにおける食の自給率を上げ、食料の安定的供給を確保しようというオンラインプラットフォーム。
都市居住者は、「スポンサー」となって、「iGrow」のウェブサイトで農作物の種を購入し、郊外の農家は、これを農地に植えて、栽培する仕組みだ。
作物の成長プロセスは、専門の調査員が定期的にチェックし、その旨を「スポンサー」に報告する流れ。
収穫された農作物は「iGrow」が有する流通チャネルを通じて販売され、得られた収益の40%が「スポンサー」に配分される。
「iGrow」には、現在、3,911人の「スポンサー」と2,000カ所の農家が参加し、ドリアン・オリーブ・アボカドなどの農作物が栽培されている。
・都市の“カネ”と農家の“ヒト”をつなぎ、食料自給率を向上
「iGrow」は、都市居住者の“カネ”と農家の“ヒト”をつなぐことで、農業分野の雇用を創出し、遊休農地を収益化しているのはもちろん、食料生産量を増やすことで、自給率の向上に寄与しようとしている点が特徴といえるだろう
iGrow