だが、このほど発表された「Molekule」のアプローチはさらに一歩先をいく。アレルギー原因物質を、日光を模したLEDライトで分解し、無害化するというものだ。
・フィルター付着物を酸化
この技術は電気化学による酸化を活用している。紫外線A波と同じ波長を持つLEDライトで、フィルターの表面に化学反応を起こすことで、フィルターに付着したカビや化学物質、バクテリアなどを分解して無害化する。
たとえば、大腸菌なら水、二酸化炭素、窒素に分解するのだという。ちなみに、390万個もの大腸菌を完全に無害化するのにかかる時間はたったの2分とのこと。
・HEPAフィルターより高性能
空気清浄機に使われるフィルターとしては、「HEPAフィルター」が高性能とされているが、Molekuleの開発元によるとHEPAフィルターがキャッチできる物質の1000分の1の小ささでもMolekuleは取り除くことが可能という。
つまり、Molekuleを使うことで室内のアレルギー原因物質をほぼ完全に除去でき、アレルギー持ちの人は症状の緩和を図ることができる。
・大学で効果実証済み
そうは言っても、果たしてどれくらい機能するのかいぶかる読者もいるだろう。この点、Molekuleの技術はミネソタ大学や南フロリダ大学で実証済みとのこと。
Molekuleはこのほど499ドル(約5万5000円)でプレオーダーの受付を開始した。残念ながら米国のみの発送となっているが、スギ・ヒノキ花粉による花粉症や化学物質による喘息などを患う人が多い日本でも需要はありそうだ。
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