それでは、利用者の利便性や効率性を損なわずに、自動車交通量を軽減するためには、どのようなソリューションが考えられるだろうか。
・バスより便利、タクシーより安い
「Via」は、アルゴリズムによって乗客と利用可能な車両の座席とをリアルタイムに関連づけ、同じルートで移動できる乗客とグループ化して配車する、都市居住者のための乗り合いサービスだ。
出発地から目的地までの“ドア・ツー・ドア”を基本とするタクシーと異なり、このサービスは、車両の最適なルートに合わせて、利用者の乗降車スポットを自動的に指定する仕組みとなっているのが特徴。
利用者は、現在地近くの指示された乗車スポットで車両の迎えを待ち、目的地周辺に設定された降車スポットで降りて、そこから目的地までは徒歩で向かう。
また、タクシーの料金は距離制によるものが一般的であるが、「Via」の利用料は、電車運賃などと同様のゾーン制を採用。ニューヨークでの利用料は5ドル(約550円)から設定されており、タクシーの利用料金と比べて割安だ。
・データ解析を活用した乗り合い型ソリューションを他の交通機関にも応用?
現在、ニューヨークとシカゴで展開されている「Via」は、今後、他の都市にもエリアを拡大させながら、独自のテクノロジーを地方自治体や公共交通機関にソリューションとして提供することも検討している。
データ解析を活用した乗り合いサービスとしては、スペインのバルセロナで運営されている「Shotl」もあるが、いずれも、バスとタクシーとの間を埋める新たな移動手段として、ますます活用が広がりそうだ。
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