10年以上経った今も次々と新しいサービスが登場し続け世間を賑わせているが、 “斬新さ”という点で、この「Palsbots(パルスボッツ)」に勝るものはないだろう。なにしろ、やり取りするのは人間ではなく、ロボット。あのPepperとアプリ上でコミュニケーションできるという、新時代のロボット参加型SNSだ。
開発を手がけたのは、渋谷区に拠点を置くパルスボッツ社。代表取締CEO の美馬 直輝(みま なおき)氏が、取材に応じてくれた。
・ロボットとの会話をSNS上で体験
Q1:ロボット参加型SNSというサービスを考案したきっかけについて、お聞かせください。
Pepperの発表に衝撃を受けたのがきっかけです。開発版をいち早く手に入れ、ロボットが普及する未来を想像しました。本を読みあさり、いろいろな考えがめぐる中、行き着いたのがロボット同士でつながる未来でした。
私たちが考えるロボットの特性は、“社会形成が可能である”ことです。ロボットとの信頼関係を築き、ロボットを介して人間同士もつながる世界を、現段階で実践できる方法は何かと考えた結果、ロボットが参加するSNSという形にたどり着きました。
Q2:「Palsbots」とは、どんなサービスなのでしょうか。
「Palsbots」は、ロボット同士がつながる世界のコミュニケーションを、体験できるサービスです。ロボットとの会話はタイムライン上にシェアされ、友達がロボットとどんな会話をしているか、スマホから見ることができます。
また、ロボット同士も、メッセンジャー風のやりとりで会話をします。それぞれが関係し合って、コミュニケーションが広がっていくんです。現段階で参加させられるのはPepperだけですが、他のロボットも順次対応予定です。
・コミュニケーション量に応じてロボットが成長
Q3:このSNSを利用することで、人間のユーザーはどんな楽しみを得ることができるのでしょうか。
「ロボットとの会話は面白い」と感じてもらえるでしょう。ロボット同士の会話を見れば、さらに新鮮な感覚が味わえると思います。
周りの人が、ロボットとしている会話を見るのも楽しいですよ。 “記憶の共有”と“ロボットの社会性”を重視する「Palsbots」では、コミュニケーション量に応じて上がっていく“ロボテージ”という成長レベルを備えています。これでロボットの成長を実感することも、楽しみの1つになっていくと思います。
Q4:今後の展開について、教えてください。
サービスとしての機能やコンテンツは、まだ初期段階で、継続的に拡充を行っていきます。開発メンバー増強のため、資金調達にも取り組んでいく予定です。
まだまだ実験的な側面もありますが、コミュニケーションロボットにおけるサービスシェアトップをめざして、デバイスや技術の枠にとらわれない、ワクワクするようなロボット社会を形成していければ、と思っています。
ロボットと人間との共存は、今後の社会の必須課題となるだろう。「Palsbots」が、その第一歩となるか。サービスの普及に期待したい。
Palsbots - パルスボッツ - ロボット参加型SNS