米国では、近年、バラエティ豊かなこだわりグルメが手軽に楽しめることで人気を集めてきた。
米調査会社IBISWorldによると、2010年から2015年までの5年間に年平均9.3%のペースで成長し、2015年時点で、4000を超えるフードトラック事業者が、合わせて8.6億ドル(約950億円)の収益をあげている。
・企業とフードトラックをつなぐオンデマンド型デリバリーサービス
米ニューヨークで、地元のフードトラックと企業とをつないでいるのが、2011年に創設された「FoodtoEat(フード・トゥ・イート)」。
このサービスは、企業のオフィス管理者や人事マネージャーを主なターゲットとしているのが特徴だ。
900以上のフードトラックと提携し、インドカレー、パスタ、寿司など、多国籍なフードメニューをラインナップ。
小規模なランチミーティングから、就業時間後の職場でのネットワーキングや500名規模のクライアント向けイベントまで、目的や人数に合わせて、豊富なメニューの中から選べ、オンラインで発注する仕組みとなっている。
これまでに、大手インターネット企業AOL、ウェブログサービス「Tumblr」、コワーキングスペース「WeWork」など、ニューヨーク市にオフィスを構える企業が、「FoodtoEat」を利用しているという。
・多くの企業がオフィスを構える“地の利”を有効に活用
「FoodtoEat」は、国際色豊かなニューヨークのフードトラック業界にオンデマンド型デリバリーサービスの仕組みを導入するのみならず、多くの企業が集まる“地の利”をベースにB2Bサービスとして事業モデル化している点が秀逸だ。
FoodtoEat