中東エリアなどの紛争やテロによって、多くの難民が発生しているが、特にヨーロッパにたくさんの難民が流入しており、大きな問題と化している。2015年度だけでも100万人以上という、莫大な数字である。
・移民と現地人を結びつけるコミュニティアプリ
スウェーデンではここ数年、広く移民を受け入れようという取り組みをしてきている。
難民・移民と移住先の現地の人々を結び付けようと、ストックホルムの開発者が「Welcome!」というアプリを制作している。開発チームでは、現地のスウェーデン人と難民・移民との間にある、“社会的・言語的”な障壁を取り払うことを目標にしている。
・アラビア語、ペルシャ語、スウェーデン語、英語に対応
アプリでは、アラビア語、ペルシャ語、スウェーデン語、英語の4言語に対応。プラットフォームを通じて、ユーザーは自由にアクティビティを主催したり、参加したりできるほか、現地の人に暮らしや文化の違いなど、疑問に思ったことを質問したり、チャットで対話をしたり、近くで開催されるイベントをチェックしたりできる。
また、リアルタイムのオート翻訳機能があるので、スムーズなコミュニケーションに一役買ってくれるはずだ。アプリはiOS・Android両方に対応している。
ちなみに「Welcome!」の開発者チームは、「Welcome! Party」という、現地人と移民を引き合わせ、コミュニケーションするきっかけをつくるアプリも手がけている。
・双方にメリット
まったく出身地も言葉も文化も違う土地にやって来て、生活を始めること、暮らしを営むこと、現地人と触れ合う機会を得ることは、本当に大変なことだ。
移民にとっては、新しい土地に定着するためのきっかけとなり、一方現地人にとっては難民への理解を深めることにつながる有意義な試みといえそうだ。グローバル化が進む世界情勢の中、もちろん、日本も無関係なテーマではないだろう。
Welcome!