このような“報酬型”のクラウドファンディングの概念を農作物の販売に応用したオンラインプラットフォームが、2014年に開設された「ProduceRun(プロデュース・ラン)」だ。
・クラウドファンディングのコンセプトを農産物の売買に応用
「ProduceRun」では、農家が、野菜や果物など、販売したい商品の概要とその価格を投稿。
一般消費者に向けて購入希望者を広く募り、期限までに発注数が目標販売数を超えたら、商品が出荷される仕組みだ。
開設以来、これまでに、340以上のプロジェクトが目標販売数に達し、このプラットフォームを通じて、商品が農家から消費者に直接供給されたという。
「ProduceRun」は、卸売業者や小売店を介さず、農家と消費者とが直接取引することで、農家にとっては、収益の向上につながり、消費者に向けたマーケティングやプロモーションの効果が期待できる一方、消費者には、より新鮮な状態で、旬の野菜や果物を購入できるのが利点だろう。
・農家と消費者の“顔の見える関係”が広がる
「ProduceRun」のほか、農家と消費者を直接つなぐサービスとしては、農家が農産物をオンライン上に”陳列”し、消費者が直接購入できるバーチャルなファーマーズマーケット「Barn2Door」や、オーガニック食材に特化した定期購入サービス「Farmbox Direct」など、様々な形態が生まれている。
インターネットやデジタルテクノロジーの活用によって、農家と消費者との“顔の見える関係”が、多様に広がりつつあるようだ。
ProduceRun