しかし近年、これらの規格外野菜を、貴重な食材として有効に活用しようという動きが広がってきた。たとえば、米国の「Imperfect Produce」や英国の「Wonky Vegetables」など、規格外青果物に特化した消費者向けの定期購入サービスが増えている。
・規格外の野菜・果物を売買するB2Bオンラインマーケット
米サンフランシスコで2015年に創設された「Souper Seconds(スーパー・セカンズ)」は、規格外青果物を専門に扱うB2B型オンラインマーケットプレイス。
飲食店や食品加工メーカー、卸売業者ら、フードビジネスにたずさわる事業者と、有機野菜や無農薬野菜を生産する農家を直接つなぎ、規格外青果物を、割安な価格で売買できる仕組みだ。ウェブサイトのほか、2016年4月にはモバイルアプリもリリースしている。
農家にとっては、従来、出荷できなかった生産物を販売し、収益を増やすことができる一方、オーガニックカフェやベジタリアンレストランなど、安心・安全な食材にこだわる飲食店にとっては、有機野菜や無農薬野菜を割安で安定的に調達できるメリットがある。
・“食のプロ”の知識と技で、規格外青果物をより美味しく食べる
「Souper Seconds」は、「様々な食材をいかに美味しく、効率よく消費できるか?」を熟知した“食のプロ”と規格外青果物をつなぐことで、より多くの生産物を有意義に消費させ、食料廃棄物の削減につなげようとしている点が秀逸だ。
Souper Seconds