米サンフランシスコの「Feeding Forward」、ニューヨーク大学(NYU)の卒業生が創設した「Transfernation」など、近年、まだ安全に食べられる余剰食料を必要とする人々に届け、食料廃棄物の削減と生活困窮者へのサポートの“一石二鳥”を実現するオンラインプラットフォームが増えてきた。
・アイルランドで188万食の余剰食料を寄付
アイルランドで展開する「FoodCloud(フードクラウド)」は、スーパーマーケットや飲食店など、余剰食料を譲りたい事業者と、生活困窮者を支援する非営利団体やチャリティーをつなぐプラットフォーム。
事業者が、余剰食料の種類・量・譲り渡しの希望日時などを登録すると、「FoodCloud」が近隣のコミュニティで最適なチャリティーを自動的に選定し、譲り渡し先に、その旨を通知する仕組みだ。
「FoodCloud」は、英国の大手チェーンストアTesco(テスコ)とも提携。2013年の創設以来、188万食以上を寄付し、二酸化炭素の排出削減効果は、2,738トンにのぼっている。
・余剰食料とチャリティをつなぐプラットフォームの広がり
「FoodCloud」と同様のプラットフォームとしては、英国の「Fareshare」、ドイツで2013年に創設された「FoodLoop」、米メリーランド州の「Food Cowboy」など、欧米各地で展開。
テクノロジーを駆使し、余剰食料の“譲りたい”と“譲ってほしい”を、タイムラグなく、効率的にマッチングさせ、貴重な食料を有効に活用する取り組みは、ますます広がっていきそうだ。
FoodCloud