MITメディアラボが、オープンデータをビジュアル化する画期的なオンラインツールを開発。
オープンデータとは、自由に使えて再利用もでき、かつ誰でも再配布できるデータのこと。
近年、世界各国で、行政機関が保有する公共データのオープンデータ化が進んでいるが、データ形式がまちまちであったり、詳細な分析には専門的なスキルが必要であったりと、十分に活用されているとはいいがたいのが現状だ。
・オープンデータを統合し、ビジュアル化
「Data USA」は、米マサチューセッツ工科大学メディアラボ(MIT Media Lab)、大手会計事務所デロイト(Deloitte)、米スタートアップ企業Datawheelが共同で開発した、オープンソース型のオンラインツール。
国勢調査局、商工会議所など、米国の政府機関が公開するオープンデータを統合し、都市や郡ごとに、人口統計・産業・教育・雇用などのデータをビジュアルで表示する。
たとえば、「Data USA」でカリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)を検索すると、居住者人口138万人で、平均世帯年収は6万7999ドル(約744万円)、平均年齢34.4歳であることが瞬時にわかり、Economy(経済)、Education(教育)などのアイコンをクリックすれば、各分野の詳細な情報が閲覧できる仕組みだ。
・オープンデータの利便性向上が今後の課題
「Data USA」と同様、オープンデータをビジュアル化するツールとしては、ブラジルの政府データを扱う「DataViva」が2014年にリリースされ、ここで得られた知見やノウハウが「Data USA」にも活かされているという。
米国では、すでに、20万件ものデータセットがオープンデータとして公開されているが、「Data USA」のように、誰でも簡単にデータを利用できるツールが整うことで、オープンデータがもたらす社会的・経済的価値も向上しそうだ。
Data USA